六丈記2

備忘録のようなもの

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樽床議員の迂回献金疑惑報道

樽床議員を不起訴処分 大阪地検

 民主党の樽床伸二衆院議員(51)=大阪12区=が代表を務める党大阪府第12区総支部が、旧大証ヘラクレス(現ジャスダック)上場の物流会社会長から計3500万円の個人献金を受けたのを隠したとして、政治資金規正法違反(虚偽記載)などの罪で樽床氏と会長ら計5人が告発されていた問題で、大阪地検特捜部は、5人を不起訴処分(嫌疑不十分)とした。告発した寝屋川市の市民団体に今月4日、地検から連絡があったという。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/490321/

 


 この記事からは「樽床議員らが個人献金絡みで政治資金の虚偽記載で嫌疑を持たれたが、検察が犯罪があったとするには十分ではないと判断した。」としか分からない。
 これでは何時ごろの事で誰がどの様な疑惑を受けたのか、具体的な内容がさっぱり理解できない。5万円を超える献金は官報などで公表されるのだから、わざわざ、特定しないようにぼかして書かなくとも良いだろうに。

 

 企業名を伏せているのは産経だけではない。朝日、毎日もだ(読売は記事自体が見つからず)。
 樽床議員の虚偽記載疑惑は昨年9月に各紙が報道しており、確認できた限りでは毎日だけは企業名を記載していた。
 毎日は昨年の報道では企業名を出していたのだから、今回の不起訴のニュースで企業名を伏せる必要はあるまいに。不起訴処分になったことで、個人名や会社名を書くと後々面倒だから、今回は伏せたか。

 

 日本の報道機関は捜査機関等の公的機関が公表するまで企業名を隠す傾向にある。
 例えば、独自取材で詐欺を働いている会社があることを告発する報道を例にする。被害者の状況や証言、詐欺の手口、詐欺の証拠まで明らかにしても、会社名は公表されない。
 決まって、こういう詐欺には気を付けてと呼び掛けるだが、会社名が分からないため、被害の拡大防止にはあまり役立たないばかりか同業者に迷惑を掛ける場合さえある。
 しかし、捜査機関が乗り出すと途端に会社名を公表し、バッシングに勤しむのだ。
 海外の放送を見ていると、この様な場合は初めから会社名を公表して報道するのが普通に行われている様に思える。
 日本の報道機関は取材内容に自信が無く責任が持てないから、匿名にするのであろうか。そうではあるまい。企業が相手であると訴訟を起こされる恐れがあるので、訴訟対策として匿名にするのであろう。
 現場の記者が確証をつかんだ取材をしても、訴訟を起こされれば、会社として対処しなければならなくなる。上層部には面倒を起こしたとしか写らないのであろう。だから、自動的に企業名は匿名にするという習慣が付いてしまっているのではないか。
 マスコミは社会正義を口にはしても、真実のために戦う気概など無く、結局は「事なかれ主義」なのである。

 

 ちなみに、この事件について検索すると赤旗に告発内容が出ていた。
 「迂回献金疑惑 民主・樽床衆院議員を告発」(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-01-19/2011011915_01_1.html
 会社名は「ワールド・ロジ」(会長 上井健次)だそうだ。
 2005年、「ワールド・ロジ」会長が個人献金の上限額の2000万円を献金し、他に関連会社2社が各750万円計1500万円を献金しているが、関連会社分は迂回献金であり、実質として会長の献金であるから虚偽記載であると告発されたようだ。
 告発状には背景事情が説明してあり、簡単に訳すと「容器包装リサイクルに係わる事業者登録をめぐり、樽床議員に政治的影響力を発揮してもらうために献金がされた。」という事らしい。
 
 関連会社について調べてみると、この2社とは「アイテム」と「U.E.I」であった。
 「U.E.I」社は05年5月に設立(所在地 ワ社会長宅)。会長の妻が代表取締役で、会長が取締役。08年に閉鎖。
 「アイテム」社は03年に設立(所在地 ワ社会長宅)。05年5月、ワ社課長(当時)の知人の親族が所有する建物に移転し、社名を「三陽興業」に改めた。08年12月に解散(課長が清算人)。
 
  毎日新聞のインタビューに当時のワ社課長は次の通り答えている。
 --ア社に実体はあったのか。
 最初の取締役はワ社会長の奥様だが、ワ社の上場準備上、個人会社があるとややこしいから私が買った。人も雇っていないが仕事は携帯でやっており、モノを右から左にすだけだが売り上げが06年ごろまでちょろちょろあった。
 --所在地は空き室。虚偽登記では。
 ワ社会長の住所を借りていたが、オーナーが変わったのにおかしいとなり、知人の紹介で(その親族に)「住所だけ貸して」という話になった。まずいですよね。司法から怒られたらしょうがないと思っている。
 --樽床氏側への寄付は迂回献金では。
 何かの会議で樽床さんのお話を聞き、面白いなあと思って私の判断でお金を入れさせていただいた。ワ社と取引して売り上げをもらっていたが、ワ社会長から出た金ではない。
 --社名も所在地も変更後の寄付なのに、変更前の名称などで寄付したのは?
 変えているのを忘れているのかも。手続きしているのは税理士ですから。
 --ご自身で寄付したのではないのか。
 あの……。多分(人に)お願いした。私が持っていった記憶がない。

 樽床氏が代表を務める民主党大阪府第12区総支部に対する献金状況は以下の通り。
 「ワールド・ロジ」社は01年600万円、02年464万円、03年640万円を寄付し、04年自動車無償提供として84万円、05年同63万円を支出。
 会長は00~04年に各10万~550万円を寄付し、05年8月には2000万円を寄付。
 「アイテム」社は05年8月に750万を寄付(献金はこの一度だけ)。収支報告書では住所がワ社会長宅になっている。
 「U.E.I」社は05年8月に750万を寄付(献金はこの一度だけ)。

 会長と2社の献金は05年8月にされている。「U.E.I」社は献金の3ヵ月前に設立。「アイテム」社は献金の3ヵ月前に登記簿変更。
 

 この2社に実体はあったのか。常識的に見れば、ペーパーカンパニーであることが推認される。政治資金規正法の上限を超える献金をするために利用したとしか思えない。
 検察は会社実体を調べるために売上高や納税状況を税務署に確認したのであろうか。
 不起訴処分になったことで、この事件も検察審査会に持ち込まれるだろう。だが、献金状況が非常に不自然だったとしても、この状況証拠だけでは迂回献金を認定するには困難に思える。検察審査員はどう判断するだろうか。
 

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