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六丈記2

備忘録のようなもの

佐村河内守が落城の危機、NHKはどう対応するのか

 以前、佐村河内守を「さむらかわちのかみ」と読んで恥をかいたことがあります。その時初めて「佐村河内」という苗字があるのを知りました。改めて調べてみると、「佐村河内」は「さむらごうち」又は「さむらこうち」と読むそうで、全国に40人程いるようです。安芸(広島県西部)発祥ともいわれる伝統的な名字で、広島市に多いとのこと。
 読み間違った時は、楠木正成が河内守を名乗っていたことを話し、佐村河内守氏の親は楠木正成にあやかって名付けたのかもねと誤魔化しました。今回、佐村河内守氏が作曲をゴーストライターに依頼していたことが発覚したことで、「現代のベートーベン」などと持ち上げていたメディアは個人が誤魔化すのとは違い、どう扱ってよいのか対応に頭を悩ませているのではないでしょうか。多くは無かったことにするのでしょうが、NHKは「魂の旋律~音を失った作曲家~」と題してドキュメンタリーを作っているので、そうはいかないでしょう。

 NHKスペシャルの番組公式サイトには、以下のお詫びが出されています。
【NHKスペシャルでは、去年3月31日、「魂の旋律~音を失った作曲家~」と題し、両耳の聴力を失った作曲家として、佐村河内守氏を紹介いたしました。
しかし佐村河内氏が、NHKに対して、自らは作曲しておらず、代わりに作曲していた人物がいることを明らかにしました。佐村河内氏は、「曲の全体構成や曲調などをその人物に伝えたが、自分では曲を作っていない」と話しています。
NHKは、放送当時、本人が作曲していないことに気づくことができませんでした。
視聴者の皆様や、番組の取材で協力していた方々などに、深くお詫び申し上げます。】

 佐村河内氏は全ろうで聴覚障害2級の障害者だそうですが、ゴーストライターを務めていた新垣隆氏は「私の認識では、初めて彼と会った時から今まで特に、耳が聞こえないということを感じたことは1度もありません」「私が録音したものを、彼が聴き、彼がそれに対してコメントをするということは何度もありました」と証言しています。ドキュメンタリーを制作する過程で複数の番組制作者が佐村河内氏に長時間接触した筈です。誰一人として、耳が聞こえないということに疑問を持たなかったのでしょうか。民放が取材している映像を見ると普通に会話していたように見えました。両耳の聴力を失った作曲家ということを前面に押し出す番組作りをしていたことで、都合の悪いことには目を瞑ったということは無かったのでしょうか。
 失敗を犯した時に真摯に反省し、何故そうなったのか原因を徹底的に追究して公表することが信頼を得ることになります。しかし、今までマスコミは、問題を起こした時に形式的にお詫びをし、後は口をつぐんで嵐が過ぎ去るのを待つという対応を多く取ってきました。NHKが検証番組を作らず、この程度の対応で済ませるなら、尚更信頼性を落とすことになるでしょう。新しくNHK会長に就任した籾井勝人氏には、徹底した検証番組を制作することを期待します。そうすることが新しいNHKを作ることになるでしょう。

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苗字由来net 【名字】佐村河内
http://myoji-yurai.net/searchResult.htm?myojiKanji=%E4%BD%90%E6%9D%91%E6%B2%B3%E5%86%85
NHKスペシャル魂の旋律~音を失った作曲家~
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0331/
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