六丈記2

備忘録のようなもの

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米国諜報活動と安倍政権

 数日前、ドイツの週刊誌がアメリカの盗聴手口を明かしたというニュースが流れていた。

 

***** 独有力誌「米は各国大使館にアンテナ」 *****
NHK10月28日 22時54分
アメリカの情報機関が世界の指導者の電話を傍受していた疑いなどが明らかになるなか、ドイツの有力誌は通信傍受の手段として、各国のアメリカ大使館や領事館に外部から気付かれないように高性能のアンテナが設置されていると伝えました。

ドイツの有力な週刊誌、シュピーゲルが27日に発刊した最新号で伝えたところによりますと、アメリカのNSA=国家安全保障局は、CIA=中央情報局と共同で、「スペシャル・コレクション・サービス」と呼ばれる部門を設け、専門の職員が世界およそ80か所のアメリカ大使館や領事館などで通信の傍受を行っていたとしています。
そのうち、19か所はパリやベルリン、ローマなどのヨーロッパの都市としていますが、日本を含むそれ以外の地域については明らかにしていません。
また、通信傍受の拠点となっている各国のアメリカ大使館や領事館には、建物の最上階や屋上に外部から気付かれないように高性能のアンテナが設置され、携帯電話やインターネット、衛星などあらゆる通信が傍受されたとしています。
通信傍受の対象については5段階の優先順位が設けられ、ホワイトハウスと情報機関が、およそ1年半ごとに優先順位の見直しを行っているとしています。
このうち政治指導者の項目では、中国に対して、最も関心が高いことを示す「1」が記される一方、ドイツと並んで指導者への盗聴の疑いが出ているメキシコブラジルは「3」と記されているということです。
一方、アメリカオバマ大統領は23日のメルケル首相との電話会談で、首相の携帯電話の通信傍受については知らず、もし知っていたら、やめさせていたと述べ、謝罪したと伝えられています。
しかし、シュピーゲルは、NSAの機密文書には大統領の承認を得たものも含まれているとして、オバマ大統領の釈明に疑問を呈しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131027/k10015592531000.html
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***** 通信傍受の拠点に日本含まれずか *****
NHK10月29日 11時10分
アメリカの情報機関が世界の指導者の電話などを傍受していたとされる問題で、ドイツの有力な週刊誌は、通信傍受の拠点となったとされる世界の80か所以上のアメリカ大使館や領事館などの所在地を明らかにし、その中に日本の都市は含まれておらず、対象から外されている可能性があります。

ドイツの有力な週刊誌「シュピーゲル」は28日、アメリカのNSA=国家安全保障局がドイツのメルケル首相の携帯電話を盗聴していた疑惑についてのテレビリポートをインターネット上に掲載しました。
この中で、アメリカのCIA=中央情報局の元職員から入手したとみられる機密文書が紹介され、このうち2010年8月の資料には、各国の指導者の電話などの通信傍受を担う「スペシャル・コレクション・サービス」と呼ばれる部門の拠点となったとされる世界80か所以上のアメリカ大使館や領事館などの所在地が記されています。
この中で、アジアでは北京や上海、それにバンコクやジャカルタなど20か所の都市名が記されていますが、日本の都市は含まれていません。
また、イギリスオーストラリアといったアメリカとのつながりが深い国々も含まれておらず、日本がこうした国々と共に、アメリカの大使館などを拠点にした通信傍受の対象から外されている可能性があります。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131029/k10015632811000.html
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 シュピーゲルの動画はこちら。
「Das bespitzelte Regierungsviertel: NSA-Ausenstelle am Brandenburger Tor」


http://www.spiegel.de/video/nsa-soll-vom-dach-der-berliner-us-botschaft-aus-spionieren-video-1305080.html
 
 下図は、「スペシャル・コレクション・サービス(SCS)」部門が関連しているとされるアメリカ在外公館の都市を示す動画中のマップ。
 
 

 「積極的調査」が3箇所、「無人遠隔操作」が14箇所、「技術サポート活動」が2箇所、「スタッフ配置場所」が74箇所、「休眠」が3箇所となっている。
 
 報道機関は、SCSのマップに日本の都市が記載されていないことから、通信傍受の対象から除外されている可能性を指摘している。確かに、日本は記載されていない。それに、韓国も記載が無い。東アジアで記載されているのは、バンコク、北京、成都、チェンマイ、香港、ジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、プノンペン、ラングーン、上海、台北だけである。
 
黒丸:SCSスタッフがいるアメリカ在外公館
黄丸:遠隔操作で通信傍受が行われているアメリカ在外公館
青丸:通信傍受を行っていないアメリカ在外公館

 

 アメリカが情報収集しているのは、テロリスト情報や軍事情報だけではなく、経済や技術などのアメリカにとって有益な情報も含まれていると思われるから、日本も韓国も通信傍受の対象から外されているとは考え難い。日本も韓国も、長年大きな規模の米軍が駐留しているから、通信傍受設備は基地内にあり、大使館や領事館はその様な設備を持つ必要が無いため、マップに載っていないということではないだろうか。
 
 
 マップを見ると、冷戦時代に西側だったギリシャ、ドイツフランススペインイタリアスイスオーストリアも盗聴対象にされていた。その反面、イギリスオーストラリア、ニュージーランド、カナダは対象外になっいる。この4ヶ国が除外されているのは、アメリカと協力して通信傍受活動をしているからなのだろう。
 アメリカイギリスオーストラリア、ニュージーランド、カナダの5ヶ国は「UKUSA協定」という協定を結び、諜報設備や盗聴情報を相互利用、共同利用しているとされている。諜報活動のためにこの5ヶ国が世界に張り巡らした通信傍受網システムはエシュロンと呼ばれ、その性格上、存在を公にされていないが、電波傍受や通信線盗聴によって多量の情報を収集し、ほとんどの情報をNSAが分析していると言われている。数ヶ月前には、NSAの通信情報収集体制に関する報道もあった。
 
***** 情報収集体制が判明…プログラム4種が監視 *****
毎日新聞 2013年06月17日 12時13分
http://mainichi.jp/select/news/20130617k0000e030144000c.html
http://megalodon.jp/2013-0623-1620-10/mainichi.jp/select/news/20130617k0000e030144000c.html
【ワシントン及川正也】米ワシントン・ポスト紙は16日、米国家安全保障局(NSA)によるテロ対策を目的とした通信情報収集体制を報じた。電話とインターネット情報のそれぞれについて、電話番号やアドレスなどの「メタデータ」と、通話やチャット内容など「コンテンツ」を収集する計四つのプログラムで構成されているという。公になった「プリズム」はその一つで、いずれもブッシュ前政権(2001?09年)の後期に導入され、オバマ政権が引き継いだとみられる。米国の「監視社会」の一端が明らかになった。

 同紙によると、運用されているプログラムは(1)メタデータを電話情報から収集する「メインウエー」(2)メタデータをインターネット情報から収集する「マリーナ」(3)コンテンツを電話情報から収集する「ニュークレオン」(4)コンテンツをインターネット情報から収集する「プリズム」の四つ。
 当初は「ステラーウインド」との総称で呼ばれたが、ブッシュ政権内で違法性を指摘され、再構築されたという。
 メタデータは「数兆」に上り、時間、場所、端末、参加者などが分かるが、交信内容は収集しない。英紙が報じた米通信大手に米国人の通話履歴の提出を裁判所を通じて求めたのは「メインウエー」による運用という。
 また、米英紙が報じたインターネット大手9社の中央サーバーに接触して交信内容などの情報を入手したケースは「プリズム」の活動の一環という。
 クリントンブッシュ政権でNSA局長を務めたヘイデン元中央情報局(CIA)長官は16日、米テレビ番組で、デジタル情報収集についてメタデータ系とコンテンツ系があることを認めたうえで「歴代の軍の監察総監が検証し、悪用はないと判断している。テロに限定した運用だ」と述べた。
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 エシュロンの施設は日本の三沢にもあるとされ、アンテナドームにより電波傍受していると言われている。しかし、近年は、情報通信の主役がインターネットに移ったため、電波傍受よりもインターネット上の情報を収集することに重点が置かれているようである。NSAはインターネット上の情報を収集するため、大手検索サイトから不正な方法でデーター収集していたとの報道もある。
 
***** NSA、グーグルとヤフーの通信から情報入手か *****
2013年10月31日13時16分  読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/net/news0/world/20131031-OYT1T00392.htm
【ワシントン=山口香子】米国家安全保障局(NSA)の盗聴疑惑で、NSAが検索大手のグーグルとヤフーのデータを承諾なしに入手している可能性が新たに浮上した。
 両社はすぐさま反発し、オバマ政権にとって新たな火種となりそうだ。欧州では、メルケル独首相の携帯電話などに続き、バチカンも対象になっていると報じられた。

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は30日、NSAが、グーグルとヤフーが持つ国外データセンターを結ぶ通信ケーブルに侵入し、個人の間でやり取りされる電子メールや音声・動画ファイルを入手していると報じた。同紙が入手した内部資料によると、今年1月初旬までの30日間で、1億8000万件以上の情報を入手したという。
 同紙によると、この情報収集活動は「マスキュラー」と呼ばれ、英情報機関・政府通信本部(GCHQ)と共同運営している。
 同紙は、こうした手法が米国内法や裁判所の管轄外となるため、NSAが法の規制や監視を逃れて情報を入手する「裏口」として重要視していると指摘した。NSAは従来、グーグルなどからテロ対策目的で個人情報を収集する際には、裁判所の令状を示して提出を受けていると説明していた。
 グーグルの場合、米国外では南米、欧州とアジアに数か所のデータセンターがあり、NSAは、これらの拠点を結ぶ通信ケーブルに侵入し、全情報をコピーできるという。情報は通常、バックアップのため複数のデータセンターに保管されるため、理論上、日本を含む、グーグル上でやり取りされる全世界の情報が対象になる。
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 通信網がメタルケーブルから光ファイバーケーブルに置き換わってことで、従来の傍受方法が通用しなくなったとみられ、サーバなどに不正アクセスして情報を抜き取ったり、中継地点に傍受装置を設置する方法が取られている。中継地点での傍受は中継地国の協力が必要なため、2年程前には日本にもNSAから通信傍受の協力要請があったようである。
 
***** 米が傍受協力打診 日本応じず 光ケーブル、中国情報狙いか *****
東京新聞2013年10月27日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013102702000138.html
 米国の情報機関、国家安全保障局(NSA)が二〇一一年ごろ、日本政府に対し、光ファイバーケーブルを使ってやりとりされる電子メールや電話などの個人情報の傍受に協力するよう打診していたことが二十六日、分かった。複数の関係筋が明らかにした。
 中国の国際光回線をはじめ、アジア太平洋をつなぐ多くの光ケーブルは日本を経由することから、中国情報の収集が狙いだったとみられる。日本側は法的制約や情報要員の不足を理由に要請に応じなかったという。
 NSAについては、外国指導者三十五人の電話を盗聴していたと英紙ガーディアンが報道、オバマ米政権への批判が噴出しており、波紋が広がりそうだ。
 関係筋によると、NSA側は日本に対し、日中間などアジア太平洋を結ぶ光ケーブルが日本を経由する際に傍受装置を設置するなどして、ネット接続や通話履歴を含む個人情報を入手できないか打診した。
 ガーディアンによると、NSAは一一年以降、大西洋を横断する光ケーブルから英政府通信本部(GCHQ)が傍受した情報の提供を受けており、日本への打診は時期が重なっている。
 このため、サイバー空間での活動を活発化させる中国の動向や国際テロ情報の収集を強化する上で、アジアでも最大の同盟国である日本と同様の協力関係構築を模索した可能性がある。 (共同)
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 安倍政権は内閣国家安全保障会議(日本版NSC)創設を急いでいる。安倍首相は国家安全保障会議の創設に関する有識者会議で「我が国の外交・安全保障政策の司令塔となる国家安全保障会議において、適切な政策判断を行っていくためには、より多くの質の高い情報に基づいて、議論が行われることが不可欠であります。そのためには、国家安全保障会議が、情報部門に対し、政策判断に必要な情報発注をタイムリーに行うとともに、情報やその分析結果を総括整理し、内閣総理大臣の政策判断に寄与することが必要であります。」と述べていることから、日本版NSCは高度な情報を得ることを前提としているのだろう。
 日本版NSCはNSAのような諜報機関では無いが、米軍情報など諸外国と機密を共有するため、情報保全の徹底が必要とされている。機密情報の漏洩が心配されると、外国が重要情報を安心して提供出来ないからだ。そのため、安倍政権は秘密保護法を成立させようとしている。
 秘密保護法について、安倍首相は「日本に法整備がないことに不安を持つ国があるのは事実だ」と述べ、他国との情報共有には秘密保全による信頼関係が必要だと強調していた。表向きは外国から重要機密情報を得るための下地作りである。
 しかし、ここで疑問が生じる。外国が一方的に重要機密情報を提供するものだろうか。ギブ&テイクでなければ、提供側にメリットは無い。情報分野では特にギブ&テイクの傾向が強いとも聞く。だが、日本には、強力な対外情報機関が無いため、外国が有用とする重要情報を提供するのは難しいだろう。他国との情報共有のために秘密保護法を作ったところで、日本が重要情報を提供出来ないのであれば、他国から高度な情報は得られないと思われる。
 秘密保護法の目的は一方的に情報を得るための下地作りでは無いような気がする。安倍首相の言う「他国との情報共有」とは、他国と諜報活動を共同して行うということではないだろうか。安倍首相はUKUSA協定に参加することを目指していて、参加条件をクリアするために情報保全強化に乗り出したのではなかとも思える。アメリカ側も望んでいるようであるから、UKUSA協定参加国になるということは非現実的ということでもないだろう。
 安倍政権は対米関係を重視し、より強固な日米関係を構築することを目指している。日米関係を英米関係のようにしたいのではないだろうか。そうであるならば、安倍首相がUKUSA協定参加ということを考えているとする見方も穿ち過ぎではないかもしれない。
 
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Das bespitzelte Regierungsviertel: NSA-Ausenstelle am Brandenburger Tor
http://www.spiegel.de/video/nsa-soll-vom-dach-der-berliner-us-botschaft-aus-spionieren-video-1305080.html
http://cryptome.org/2013/10/nsa-cia-berlin-spy-nest.pdf
アメリカ合衆国の在外公館の一覧
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%9C%A8%E5%A4%96%E5%85%AC%E9%A4%A8%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
エシュロン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AD%E3%83%B3
UKUSA協定
http://ja.wikipedia.org/wiki/UKUSA%E5%8D%94%E5%AE%9A
謎に包まれた国際電子諜報網“エシュロン”とは何か?
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/USIT/20010706/1/
PRISM (監視プログラム)
http://ja.wikipedia.org/wiki/PRISM_(%E7%9B%A3%E8%A6%96%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%A0)
エシュロン 秘密の通信傍受システム Part1 Echelon espionnage
http://www.youtube.com/watch?v=C5dnKqqc2CM
エシュロン 秘密の通信傍受システム Part2 Echelon espionnage NSA
http://www.youtube.com/watch?v=5pdq2KBtp0w
エシュロン 秘密の通信傍受システム Part3 経済戦争と盗聴 Echelon
http://www.youtube.com/watch?v=ywOx9dyDDQs
http://spon.de/vfDFQ
謎に包まれた国際電子諜報網“エシュロン”とは何か?
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/USIT/20010706/1/

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