六丈記2

備忘録のようなもの

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北方領土に対するロシアの思惑

「固有の領土」事態急変 色丹・歯舞訪問示唆の露

 

 ロシアのメドベージェフ大統領が国後島に続き、北方領土の別の島々を訪問する意向であることが明らかになった。なかでも、「日ソ共同宣言」で旧ソ連が引き渡しに同意した色丹と歯舞(群島)を訪れる可能性が出てきたことは、日本政府にとって衝撃といえる。「固有の領土」をめぐって事態は急展開している。
 ロシアは旧ソ連崩壊後、後継国家として、ソ連が他国や国連などの場で締結してきた外交文書の有効性を引き継いできた。大統領自身、昨年7月のイタリア・ラクイラサミット(主要国首脳会議)の舞台袖で麻生太郎首相(当時)と首脳会談を行い、日ソ共同宣言の法的効力があることを確認している。
 メドベージェフ氏は大統領就任後、4島返還を求める日本側の交渉姿勢を「極端な立場」だとして転換するよう求めてきた。今回の方針表明は、一向に立場を変えない日本に対してロシアも「極端な立場」を突きつけ、領土問題を全否定する構えと受け止められる。
 大統領が次回の訪問でも、「国内の経済発展の現状視察」という建前を繰り返すのはほぼ間違いない。日本は最悪の事態を想定し、この難関に対処すべきだ。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/diplomacy/458958/
一部抜粋

 

 

 過去、日ソ共同宣言からエリツィン大統領来日までは日本側は四島一括返還の立場を変えず、四島の領土問題があることを認めさせてきた。しかし、プーチンが大統領がになり、強いロシアを掲げた頃からロシア政府の方針は変化する。日露平和条約締結に向け北方領土問題解決に積極的になるが、二島返還で済ませようとするものだった。メドベージェフに大統領が変わった今でもこの方針は変わっていない。
 プーチンが大統領がになった頃、日本では鈴木宗男が外務省に対して影響力を持っていた。この鈴木宗男が四島一括返還の立場をぐらつかせる。鈴木宗男が二島先行返還論を主張していたからである。目的は決着容易な二島返還で済ませ、早期に利権を手したかっただろう事は想像に難くない。
 ロシアは都合が良い存在の鈴木宗男を厚遇し、対露外交は鈴木宗男の独壇場になってしまう。この後、鈴木宗男は収賄事件で失脚するが、二島先行返還論は消えず、自民党末期には三島返還論や面積二分論が唱えられ始め迷走する。
 民主政権になり、首相になった鳩山由紀夫は自分の任期中に領土問題を解決しようと意欲を見せ、ロシアコネクションを保っていた鈴木宗男を使い、ロシアと下交渉を始める。動機は「祖父の鳩山一郎のように対露外交で歴史に名前を残したい」だけだったように思われる。鳩山由紀夫は早期決着に前のめりだったが、短命政権に終わり、交渉は暗礁に乗り上げた。
 以上が北方領土交渉の経緯の近年の概要である。プーチン以来、ロシアは二島返還に固執し、日本側は成果を焦るあまり、ぐらついた印象だ。

 

 ロシアは去年あたりから、ビザなし訪問する日本人に「出入国カード」の提出を求めたり、日本の北方領土への人道支援を拒否したりして、日本の影響を排除し、領土化を強化する動きを具体的に始めていた。日本の反発もあり、元に戻したが、今年になり住民との対話集会が実施されなくなるなど一進一退を繰り返していた。
 そして今回、日本政府の反対を押し切って、メドベージェフ大統領が北方領土訪問を強行した。尖閣問題の日本政府の対応を注視していたロシアが「日本には強く出た方が良いと判断した」結果であろう事は容易に想像が付く。
 訪問先に国後島を選択したのもロシア政府の意図があったのだと思う。既成事実の積み上げ、国後島まではロシア領であること確かにすることを狙ったのではないか。択捉、国後は絶対返還しないが、返還するなら歯舞、色丹だけで決着を付けたいとの意志の表明であろう。

 

 今後、メドベージェフ大統領は色丹島を訪問するかもしれない。目的は日本側にこのままでは一島も返還されなくなると思わせるためである。
 日本社会を動揺させ、菅政権を追い込むんだところで、ロシアは手を差し伸べるだろう。四島の領土化を諦め、譲歩して二島を返還すると。四面楚歌の菅政権(特に菅、仙谷)は政権の延命のために、易々とロシアに組するかもしれない。そして、自民党時代には出来なかった北方領土問題を解決したと実績をアピールするだろう。
 国家観なき人達である、国益や正当性など端から念頭にないであろうから、十分考えられるストーリーである。
 

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