六丈記2

備忘録のようなもの

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元北朝鮮兵士と交流したアメリカ人が朝鮮について語る

 「AMAの世界」というサイトに興味深い記事が載っていた。「北朝鮮の元兵士と会ってたけど何か質問ある?」という題名の記事だ。
 韓国の高麗大学校で英文学の助教授を務め、脱北者を支援する組織でボランティアをしていたマイケル・フォスター氏の「北朝鮮の元兵士と会ってたけど何か質問ある?」との投稿に寄せられた質問と回答の一部を和訳したものなのだが、内容が興味深い。
 なので、幾つかを取り上げてみようと思うが、その前にフォスター氏について知っていた方がいいと思うので、簡単な経歴を載せる。
 
 アメリカ人のフォスター氏(33)はUCLAを卒業した後、フィンランドで博士号を取得。2009年にイギリス韓国人女性と出会い、結婚している。
 韓国人の妻が韓国を離れるのを嫌がったため、フォスター氏は韓国に数年間滞在することにし、国際化を進めていた高麗大学校と3年契約を結び、中世英文学の助教授に2010年1月から就任した。
 フォスター氏と大学側(学部長)は就任早々から揉めだし、フォスター氏のアシスタントを巻き込みながら、事態はエスカレート。フォスター氏は2012年5月に治療のため、アメリカに帰国。
 2012年10月、学部長がソウル城北警察署にフォスター氏を脅迫と侮辱疑いで告発。
 2012年11月、フォスター氏は年金の全額支払いと賃金を請求して辞任届を提出するも、大学側は拒否。
 2012年12月、フォスター氏は韓国の労働委員会に訴えるも、出来る事は何も無いと言われ、弁護士に相談するが、訴える価値が無いと言われる。
 2013年1月、大学側が無断出国後の賃金を受領した疑い(詐欺)と業務妨害などでフォスター氏を警察にまた告発。民事訴訟も起こす予定。
 高麗大は授業放棄、教授や学生に対する暴言が有ったと言い、賃金等の全額請求や取材などにフォスター氏が話す内容(大学と韓国社会に対する批判)を問題視しているようだ。
 対して、フォスター氏は高麗大から差別され、いじめられ、詐欺師行為にあったと主張している。高麗大を相手取り訴訟も辞さない構えのようである。
 どちらの言い分が正しいかは分からないが、フォスター氏は韓国社会の異様さに疲れ果て、精神的にまいってしまったように思える。
 
 フォスター氏にはこの様な背景を持っている事を踏まえ、以下の回答を読んで欲しい。
※質問を<Q>、フォスター氏の回答を<A>と表記する。
 
◆「北朝鮮の元兵士と会ってたけど何か質問ある?」の一部
<Q>
彼らは、自分たちの軍の強さについて、実際のところどう思ってるの?
それと、その元兵士たちと会っていたのはどのくらい前のこと?(情報の信頼性をはかるために教えて)
<A>
私が彼らと会っていたのは、2010年から2011年にかけてだ。
彼らは、自分たちの軍隊がどれほど弱いかを自覚している。そして、他の国がどれほど裕福で強力なのかも分かっている。脱北する前ですらだ。
 
<Q>
彼らは、自分たちが何のために戦っているのか自覚しているの?彼らは国のために戦っているの?それとも、自分たちが生き延びるため?
<A>
そのどちらもだ。主体思想を信奉している者もいれば、自分の家族を守りたいがために戦う者もいる。そして、彼らの多くが「アメリカ人は悪魔だ」と本気で信じている。
今日では、北朝鮮人の中でも「北朝鮮はパラダイスかどうか」についての意見は分かれている。そう信じている者もいれば、信じていない者もいる。共産主義が良いものかどうか、についての意見も分かれている。
だが、彼ら全員が同意していることが一つある。アメリカは悪魔だということだ。
 
<Q>
朝鮮が(どこかの国によって)解放されたら、彼らの考え方はどのくらいの間残るんだろうか。
<A>
君や私が望むよりは長く残るだろうね。韓国でもまだ、反米運動は多い。彼らは、自分たちが貧乏なのはアメリカのせいで、朝鮮が分断されているのもアメリカのせいだと思っている。
韓国の「IRIS」というドラマ(おすすめだ)の根底にあるのはそういった感情だ。ドラマのアイデアは、南北の朝鮮人は、北朝鮮政府によってではなく、ある「影の組織」によって分断させられている、といったものだ。
 
<Q>
人々が過去のことを簡単に忘れてしまうのは、嫌なことだ。特に韓国の若い世代は、反米を強く主張していると聞いた(年配の世代はアメリカに理解があるそうだが)。
今日までに何があったのか、アメリカ朝鮮戦争韓国を守るためにどんなことをして、どんな犠牲を払ってきたのか、彼らは忘れてしまったか、あるいは教えられてすらいないように思える。個人的な話をすれば、僕は祖父の一人を亡くした。若者が学校で朝鮮戦争について教わっているのかどうか、君は知ってる?教わっているのだとすれば、具体的にはどんな風に?
ソース: 僕のルームメイトの一人が韓国人なんだけど、彼は非常にプライドが高く、そして「アメリカ韓国が世界の中で強大な力を持たないように抑えつけている」と主張している。非常にプライドの高い人々だ。
<A>
おじいさんのことは気の毒に思う。
韓国で働いていた頃、韓国プロパガンダを興味深く見ていた。例を2つ紹介しよう。
1)先日の大統領選において、今の大統領の父親が「韓国の経済を築いた人物」として韓国メディアに褒め称えられていた。これはどう見ても歴史の歪曲だ(韓国経済を築いたのはアメリカや日本など海外からの投資であり、大統領の父親はそれに強く抵抗していたのだが)。だがそれは、韓国においていかに誤った歴史が教えられているか、ということと概ね一致する。
2)韓国政府が100万頭のブタを生き埋めにした時、その恐ろしい写真は、欧米では自由に使われていた。だが、韓国のメディアでは取り上げられなかった。
私が思うに、それはプライドではなく強烈な劣等感だろう。
 
<Q>
彼らが「外の世界」に適応するのは難しいことだった?そうだとすれば、彼らはどんな困難を経験した?
それと、彼らが「北朝鮮は、これまで信じこまされてきたほど良いところでない」と気がつくきっかけは何だったの?
<A>
私が想像していたのよりは、難しいものではなかった。韓国内のグループから十分なサポートがあるし、それに中国での潜伏という地獄を経験した後なら、韓国に適応するのはたやすいことだ。
また私が驚いたのは、多くの北朝鮮の人たちが「韓国北朝鮮とそれほど変わらない」と言っていたことだ。たしかにより豊かだし、ポップカルチャーは明らかに異なる。だが、根底にあるイデオロギーや考え方の多くは、非常に似通っている。
 
<Q>
どんなイデオロギーや考え方が同じなの?
僕は韓国で過ごしていたことがある(観光ではなく)。北朝鮮に行ったことはないが、韓国は、僕が想像する北朝鮮の姿とは全く異なる。
<A>
家族の重要性はどちらも似ている。朝鮮民族は特別であり歴史の被害者である、という信念も両者を結びつけている。社会的階級の重要性に関する信念も両者に存在する。私が会った北朝鮮の人々は、韓国はあまりにも階層的すぎる!と嘆いていたよ。
とりわけ顕著なのは、「最も純潔な民族(The Cleanest Race)」という、B.R. Myersが同名の著書で論じた考え方が、どちらの国にも深く根付いている点だ。
 
<Q>
「最も純潔な民族」って?どういう意味?
<A>
野蛮さや資本主義、倒錯などによって汚れている世界の他の民族よりも、人種的・思想的に純粋であるということだ。
 
<Q>
「歴史の被害者」ってどういう意味?韓国と北朝鮮の対立のこと?
<A>
いや。韓国は実のところ、北朝鮮を単なる「敵」だとは思っていない。彼らは「クレイジーな兄弟」なのだ(私の生徒の多くがそう呼んでいた)。
彼らは、自分たちは中国や日本、アメリカによる歴史上の侵略の被害者であると主に考えている。この記事が参考になるだろう。
 
<Q>
文学を教えていたとのことなのでお聞きしたいんだけど、朝鮮の文学を具象化ような小説やお話はある?
<A>
B. R. Myersの「最も純潔な民族」だ。小説ではないが、朝鮮半島で起こっている様々な物事の背景にあるイデオロギーを知るための、優れた入門書だ。
韓国の美容整形手術ブームと、北朝鮮の暴力的軍国主義とには、共通する奇妙なルーツがあるのだ。
 
 面白そうな所を取り上げたところ、一部と言いながら、多くの部分を取り上げてしまった。それでも「AMAの世界」には他のQ&Aも記載されているので、興味があれば覗いて見て欲しい。
 また、英語の元スレには「AMAの世界」では翻訳していない投稿も多々あるので、時間があれば元スレを読むのをお勧めする。

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北朝鮮の元兵士と会ってたけど何か質問ある?
http://ama.an-pan-man.com/archives/1136?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e5%258c%2597%25e6%259c%259d%25e9%25ae%25ae%25e3%2581%25ae%25e5%2585%2583%25e5%2585%25b5%25e5%25a3%25ab%25e3%2581%25a8%25e4%25bc%259a%25e3%2581%25a3%25e3%2581%25a6%25e3%2581%259f%25e3%2581%2591%25e3%2581%25a9%25e4%25bd%2595%25e3%2581%258b%25e8%25b3%25aa%25e5%2595%258f%25e3%2581%2582%25e3%2582%258b%25ef%25bc%259f
 

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