六丈記2

備忘録のようなもの

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北朝鮮談「原発へのミサイル攻撃で日本消滅」

 2007年に北朝鮮朝鮮労働党宣伝扇動部が「日本全土を打撃できる」、「北海道から九州の南端までを攻撃するならば(射程は)1500キロで可能で、(ミサイルは)すでに地下開発施設でできている」、「ロケット(ミサイル)1発で、原子力発電所1カ所を攻撃すれば広島に落とされた原爆の320倍の爆発が起こり、日本という国を地球上から消し去ることができる」と発言していたようだ。
 
 ノドン2の最大射程は1500km(http://www004.upp.so-net.ne.jp/weapon/nodong.htm)といわれ、実戦配備されているので、この発言で想定されているのはノドン2のことだろう。ノドン2のCEP(半数必中半径。発射したミサイルの弾頭の半数が落下する半径)は不明だが、ノドン1の2.5kmと大きな違いは無いだろう。とてもじゃないが、ピンポイントで原子炉建屋に命中させることなど無理だ。
 それに加え、根本的なことを間違っている。広島型原爆の320倍の爆発が起こると言っていることから、原子炉が核爆発すると思っているのだろう。仮に原子炉建屋に命中したとしても核爆発は起きない。
 広島型原爆はウラン濃縮が80%程度だったが、軽水炉に用いられるウラン燃料の濃縮度は3~4%程度だ。ウラン原爆では通常90%以上の高濃縮ウランが使われるが、最低でも70%以上の濃縮ウランが必要とされる。原子炉の低濃縮ウランでは濃縮度が低すぎて、核爆発は起きようも無い。
 原子炉が爆発するとしたら、チェルノブイリ原発事故のように圧力上昇により圧力容器が破裂する場合だ。だが、それでは320倍の爆発にはならない。ただ、大量の放射性物質が放出され、甚大な汚染が発生することにはなるが。
 
 広島型原爆の威力をTNT換算で16ktとすれば、320倍なら5120ktになる。
 また、北朝鮮の核実験の爆発規模については推定値(4kt~20kt)にばらつきはあるものの6ktとして、NUKEMAP(http://www.nuclearsecrecy.com/nukemap/)でそれぞれを比較してみる。参考までにソビエト連邦が開発した人類史上最大の水素爆弾ツァーリ・ボンバ(核実験時の値50Mt)も加える。
 
黄色:火球
   核火球の最大サイズ
赤色:爆風域
   137.9kPa以上の圧力。コンクリート建物が破壊。致死率ほぼ100%。
緑色:放射線域
   500レム超の放射線量。急性死亡率50~90%。
灰色:爆風域
   31.7kPa以上の圧力。大部分の建物が崩壊。後遺症及び広範囲に死亡者。
橙色:熱傷域
   皮膚露出部に三度火傷。可燃物を発火させ、場合によっては火災旋風も。


 
6kt
火球半径: 0.06 km / 0.04 mi
爆風(137.9kPa以上)半径: 0.51 km / 0.31 mi
放射線半径: 1.18 km / 0.73 mi
爆風(31.7kPa以上)半径: 1.33 km / 0.83 mi
熱傷半径: 1.43 km / 0.89 mi
 

 
16kt
火球半径: 0.09 km / 0.06 mi
爆風(137.9kPa以上)半径: 0.7 km / 0.43 mi
放射線半径: 1.42 km / 0.88 mi
爆風(31.7kPa以上)半径: 1.85 km / 1.15 mi
熱傷半径: 2.14 km / 1.33 mi
 

 
5120kt
火球半径: 0.92 km / 0.57 mi
放射線半径: 4.26 km / 2.65 mi
爆風(137.9kPa以上)半径: 4.69 km / 2.91 mi
爆風(31.7kPa以上)半径: 12.38 km / 7.69 mi
熱傷半径: 22.78 km / 14.16 mi
 

50Mt
火球半径: 2.3 km / 1.43 mi
放射線半径: 6.56 km / 4.08 mi
爆風(137.9kPa以上)半径: 9.95 km / 6.18 mi
爆風(31.7kPa以上)半径: 26.26 km / 16.32 mi
熱傷半径: 58 km / 36.04 mi
 

 
 

 「原爆」と一括りで語られることが多いが、地図上で比較すると違いがよく分かる。
 しかし、ツァーリ・ボンバはとんでもない代物だ。しかも、これで設計本来の半分の威力なのだから。
 


 もしも、朝鮮労働党が言うように日本の原子力発電所それぞれで広島型原爆の320倍(5120kt)の爆発が起きたらどうなるであろうか。地図上にプロットしてみる。
 

 

 「日本という国を地球上から消し去ることができる」。この言葉の意味が、国土その物が消え去ることだとしたら、そんなことは起きそうも無い。ただ、放射性物質汚染で居住不可能にはなるかもしれないが。
 

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