六丈記2

備忘録のようなもの

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竹島ICJ提訴 台湾総統の発言にブーメランと喜ぶ韓国メディア

 野田首相から韓国李明博大統領に宛てた親書を本人に渡しもせず、在日韓国大使館が返却するという異例の事態に、外務省は外交上あり得ない事は受け入れられないと門前払いをした。外務省の対応は予想外だったが、韓国大使館は更にその上を行き、親書を書留で送り返してきた。
 韓国政府は扱いに困り、このような行動に出たのだろうが、日本の首相の親書を軽く扱ったことで、益々事態は硬直化している。
 
 李明博大統領の竹島への上陸から始まった韓国政府の日本を侮った態度はエスカレートし、民主党政権でさえ、国際司法裁判所(ICJ)への提訴へと動かした。
 韓国は余程、このICJ提訴が嫌なのか、韓国メディアは馬英九台湾総統の発言を取り上げ、尖閣諸島については日本がICJ提訴を拒否しているかのような報道をしているようだ。サーチナにその様な内容の記事があった。
 
*****サーチナ「台湾が尖閣問題でICJ提訴言及「ブーメランを受ける日本」=韓国」*****
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0823&f=politics_0823_006.shtml
 台湾の馬英九総統が、NHKとのインタビューで尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題に関連して、国際司法裁判所(ICJ)への提訴について言及した。自由時報などの台湾メディアが22日に報じ、韓国メディアも相次いでこれを取り上げた。
 韓国メディアは、「馬英九台湾総統、釣魚島紛争をICJに提訴の提案」「領土紛争でブーメラン迎える日本」などと題し、韓国中国など北東アジアの主要国と領土紛争を繰り広げている日本が、外交的逆風を受けていると伝えた。
 自由時報によると、馬総統はNHKとのインタビューで、日本が国際司法裁判所竹島問題を付託しようと韓国に提案したことについて言及し、「釣魚島問題も国際法によって処理しなければならない」「昨年、東日本大震災で、台湾は日本をたくさん助けたが、日本はむしろ釣魚島海域での台湾漁民を追い出した。これは台湾の国民としては受け入れることができない心の傷になった」と話したという。
 馬総統はさらに「日本は今まで釣魚島の領有権紛争が存在するという事実を認めていなかった。これを再び否認すれば、釣魚島問題はより複雑になる」と述べた。馬総統は、日本との領土紛争のために、中国と連携する考えはないと明らかにするとともに、尖閣諸島問題は国際法遵守と平和解決という原則に基づいて処理されなければならないと強調した。
 韓国メディアは、馬総統がNHKの影響力を利用して、領土紛争の核である尖閣諸島問題を法的に解決しようと提案したにもかかわらず、日本のマスコミはこれを内密にしようと報道せずにいると指摘。その理由について、尖閣列島の紛争地域と認定されることを懸念しているのではないかとの見方を示した。
 また、日本は韓国の領土である竹島に対してはICJの共同提訴を提案したが、尖閣諸島やロシアが実効支配している北方領土の紛争については、「ICJ」という単語さえ出さずに、二重の態度をとっていると批判した。
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 サーチナの記事中のNHKのインタビューとはNHKのサイトにある次の記事のことだろう。
 
*****台湾総統“行動の自制が重要”*****
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120821/k10014416081000.html
 台湾の馬英九総統が、20日、NHKの単独インタビューに応じ、沖縄県の尖閣諸島を巡っては、関係するすべての国と地域が島への上陸などの行動をそろって自制することが重要だという考えを示しました。
 そして、尖閣諸島を巡る主張の違いによって日本との関係が悪化することは避けたいという立場を強調しました。
 
 馬英九総統がことし5月に2期目に入ってから日本のメディアのインタビューに応じたのは、これが初めてです。
 インタビューの冒頭で、馬総統は沖縄県の尖閣諸島について、「台湾に属する島だ」と述べ、改めて領有権を主張しました。
 一方で、同じく尖閣諸島の領有権を主張する中国と連携して日本に対抗する意図はないことも明確にし、尖閣諸島を巡る主張の違いによって日本との関係が悪化することは避けたいという立場を強調しました。
 そのうえで、先週、尖閣諸島に上陸して逮捕、強制送還された香港の活動家らが10月ごろに再び上陸する計画を検討していることについての立場を問われたの対し、馬総統は、日本の地方議員らが19日に島に上陸したことにも触れながら、「最も重要なのは、いずれか一方だけに自制を求めるのではなく、皆が平和的に争いを解決する方法を探ることだ」と述べ、関係するすべての国と地域が島への上陸などの行動をそろって自制することが重要だという考えを示しました。
 馬総統は今月5日、争いを平和的に解決するためとして、「東シナ海平和イニシアチブ」という構想を打ち出して、関係する国や地域による資源の共同開発を呼びかけたのに続き、今回のインタビューでも、「主権を分割することはできないが、資源は分け合うことができる」と述べました。
そして、尖閣諸島周辺の海域は台湾の漁業者が100年以上前から主要な漁場にしていて、日本側の取り締まり強化に不満を募らせているとしたうえで、日本と台湾の漁業交渉が停滞していることについて、「これが解決しなければ当然、多くの抗議行動が起きる。進展があれば、衝突のおそれはきっと少なくなる」と述べ、漁業協定の締結に向けて日本側の協力を求めました。
 馬総統は、日本と台湾の関係は過去40年間で最もよくなっているとしたうえで、「台湾の人たちが、日本との関係をもっとよくしてほしいと望んでいることを私は実感している」と述べ、今後、日本とのFTA自由貿易協定の締結を目指すなど、経済連携や文化交流をいっそう深めたいという意欲を示しました。
 さらに馬総統は、中国の次の最高指導者としての地位を固めている習近平国家副主席について、「台湾の対岸にある福建省で長く仕事をしたことがあり、台湾の事情をよく理解している」という見方を示し、経済面を中心に中国との関係強化が進むことへの期待を表しました。
 ただ、政治面で注目されている中国との平和協定については、「長期的な計画としてはあるが、今のところ差し迫った事情はない」として、締結交渉入りを急ぐつもりはないという立場を改めて示しました。
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 ICJ提訴の話は一切出てこない。本当にその様な話があったのだろうか。
 情報元の台湾の自由時報のサイトから該当する記事を探した結果、2つほど見つかった。
 
NHK專訪 馬英九:台灣不會聯中抗日
http://iservice.libertytimes.com.tw/liveNews/news.php?no=683735&type=%E6%94%BF%E6%B2%BB
馬:釣魚台爭議 也應上國際法庭
http://www.libertytimes.com.tw/2012/new/aug/22/today-p3.htm
 
 機械翻訳すると、上の記事はNHKで馬英九総統のインタビューが放映されたとするもので、内容はNHKの記事と同様のようだ。
 下の記事はICJに関する事のようなので、間違っているかもしれないが、機械翻訳を利用して翻訳してみた。
 
*****馬:釣魚台の紛争 国際法廷に行くべき*****
[記者 彭顯鈞、林恕暉、駐日特派員張茂森/総合報道]
 釣魚台の主権争いの激動が再発、馬英九大統領は20日のNHKインタビューで、中国大陸と協力して釣魚台問題を処理することはできないと強調した。そして「東シナ海平和イニシアチブ」を重ねて言明した。馬はまた、日本と韓国の間の最近の領土紛争は国際法廷の訴訟に至ることを要し、「国際法を使って平和的な紛争解決する同様の機会が有るか無いか、釣魚台問題では分からない」と述べた。
 日本の311津波の後、台湾は日本に大々的に寄付したのに、しかし、近ごろの日本は釣魚台を購入するとし、釣魚台海域の我が国漁民を追い払って感情を傷つけることは、台湾の人民は受け入れることが出来ないでいると馬は指摘する。
 「これまでのところ、日本政府は、紛争の存在を認めていないので、問題を解決することは不可能である」と馬は指摘し、とても重要な一点は客観的に、この問題は紛争の存在を再び否定することは困難であると馬は強調した。
 台湾の漁民の伝統の漁場の釣魚台は、日本艦艇の追放に遭わなければ漁ができるが、漁の保護のために沿岸警備をせねばならず、10数年来日本の海上保安庁と対峙することに遭遇し、もし対峙を緩和することを認めるなら、「双方の政府が平和を念じ、1つの臨時的解決方法を希望する」ことに先に時間を使い、問題の全面解決が一歩進むと馬は指摘する。
 台日漁業交渉において、双方の16回の話し合いで、大きいな進展は無く、当然多くの摩擦が生じたと馬は指摘。日本政府がもしも漁業協定である程度進展することができるならば、「私は衝突の機会をきっと減らすことができると信じる」。
 他にも、国民党主席を兼ねる馬総統主宰の昨日の党内の人民会議の時、特に最近の釣魚台紛争に対して、漁を保護した回数を出し、自分の態度が軟弱ではないことを強調した。馬によれば。就任5年足らずで保護漁は10回に達し、民進党の時代の5回より多く、それでも軟弱と批判するなら、不当だ。民進党のスポークスマンの林俊憲は反撃を表し、主権の堅持について、態度が堅牢なのは当然だが、馬英九は保護漁の回数を主権の堅持とみなしていて、それは理解不能だ。
 伝えるところによると、馬は同様に台湾を含めた4地域を強調、中華民国政府の艦船は漁の保護を行い、同様に釣魚台に赴く台湾人活動家が搭乗した「全家福号」を以前に護衛したことがある。(釣魚台紛争が出現して、毎回の航海は嵐の海、沿岸警備隊は適切で、それに隊長の王進旺の対処は非常に良く、程好いと言え、態度もとても良かった)
 林俊憲は、馬英九が派遣した沿岸警備隊の公務船が保護した五星紅旗が釣魚台に登ったことにより、国際上、台湾中国が協力して抗日運動をしたとの誤った印象をもたらし、馬英九は最も速く外交ルートで釣魚台問題解決を求めるべきであり、理由も無く、ただ過ちを野党押し付けることを考え、対外行為をしていないと批判した。
 林俊憲は、民進党執政時代は釣魚台問題に取り組み、漁業交渉や共同海洋資源開発が主としてもすぐにやったのに、現在の馬英九は中国の手による渦に巻き込まれて、地域の動揺を引き起こし、問題を解決する方法を持たないと強調する。
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 翻訳が不正確かしれないが、馬英九総統が尖閣諸島の領有権問題をICJに提訴すると言っているようには聞こえない。その代わり、日韓の領土紛争はICJで解決しろと言っているように聞こえる。
 韓国メディアは、馬英九総統の発言を編集して、「尖閣諸島問題を法的に解決しようと提案した」との部分を内密にするために報道していないと指摘し、理由を尖閣列島が紛争地域と認定されることを懸念しているためではないかとの見方を示しているが、尖閣と竹島を故意に取り違えているのではないか。韓国メディアは馬英九総統を利用して、己の願望に叶うように捻じ曲げたのか。正確な翻訳で確認したいところだ。

 仮に馬英九総統が尖閣諸島の領有権問題をICJに提訴したいと思っていたとしても、実現は非常に難しいだろう。
 国際司法裁判所の当事者となりうるのは国家のみであり、国際連合加盟国は自動的に訴訟資格を有するが、国際連合非加盟国は安全保障理事会の勧告のもとに国際連合総会でなされる決議によって訴訟資格を得る。
 台湾は非加盟国ではないため、連合総会で訴訟資格を得る必要がある。ただその前に、台湾は国家であるのかが問題になる。台湾を国家と承認している国家は小国ばかりの23カ国しかなく、国際社会では国家として承認されていない。だから、オリンピックも中華民国では参加できず、チャイニーズタイペイとして(地域)参加せざる得ない状況だ。
 台湾が訴訟資格を得ようとすると、「一つの中国」論を堅持する中国と必ず強烈に衝突する。台湾を国家として認めさせる訳にはいかないからだ。それに、両岸問題を棚上げして曖昧にしている台湾の現状では、台湾内の統一派と独立派がぶつかるのも必定だ。尖閣諸島の領有権問題どころではなくなる。だから、馬英九総統は尖閣問題で中国と協力できないと強調するのだ。韓国メディアが期待する「ICJに提訴する」などと言うはずはない。
 台湾は領土問題より先に国家の承認問題をクリアしなければならないので、ICJ提訴はハードルが高い。しかし、国連加盟国の中国ならば容易だ。
 中国が提訴に踏み切れば、やはり、両岸問題が頭をもたげる。台湾も当事者と言い出し、ICJで両岸問題を議論される展開になったら、「一つの中国」を掲げる中国としては最悪だ。藪をつついて蛇を出しかねない。
 もし、両岸問題をクリアしたら、中国台湾はICJ提訴に出てくるだろうか。だが、その可能性は非常に低いと思われる。なぜなら、領有権を主張できる程の証拠が無いからだ。あるのはただ、島に名前を付けたと過去の書物に書かれているくらいだ。翻って日本には、中華人民共和国中華民国、清王朝が作成した日本領と認める書類などがある。裁判になったら、中国に勝ち目は無いので、不利になる提訴など自ら進んでする訳がない。
 だから、中国は圧力を掛けながら、徐々に侵食し、最終的には武力を背景として、領有しようとしているのだ。
 
 韓国メディアは日本が竹島の領有権を主張して、ICJ提訴に動き出したのが気に入らず、ダブルスタンダードと批判したいのだろうが、生憎、その批判はブーメランとなって韓国に突き刺さるだろう。
 日本は国際司法裁判所の規定36条2項にある「選択条項受諾宣言」をしている。この宣言をしている国は提訴されたら、それに応じる義務が生じるため、もしも、台湾が日本を提訴したら受け入れることになるのだ。
 今回、日本が単独提訴しても裁判にはならないと言われているのは、韓国が選択条項受諾宣言をしておらず、応訴を拒否しているからだ。
 日本が国際法による領土紛争の解決を求める一方で、その解決方法から逃げているという批判は、韓国が選択条項受諾宣言をしていないという批判となって戻ってくるなどとは、韓国メディアは全く考えていないのだろう。

 

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