六丈記2

備忘録のようなもの

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遭難した中国人が救出した海保を訴える

 よもぎねこ♪さんのブログ(中国人を助けてはイケナイ)で、海保に救出された中国人が国家賠償請求訴訟を起こした記事を取り上げていました。元記事は次の通りです。

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救助でヨット損傷と提訴[2012年4月16日20時27分]
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20120416-935155.html
 ヨットで世界一周航海中に横浜海上保安部に救助された男性が「救助作業でヨットのマストが損傷した」として、国に約760万円の損害賠償を求める訴訟を16日までに起こしたことが分かった。男性側代理人の弁護士によると、同日開かれた第1回口頭弁論で、国は請求棄却を求めた。
 訴状によると、男性は2009年10月、中国を出発。翌年10月、東京・八丈島の南約200キロを航海中にエンジントラブルで救助されたが、えい航作業中にヨットと海保の船が風や波の影響で近づき衝突。マストが折れるなどした。
 男性側は、船が風にされたならば、作業を中断すべきで、損傷したのは海保の過失だ、などと主張している。
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 ブログやブログのリンク先などを読むと、疑問に思う事が多々出てきました。勝ち目のない裁判を何故始めたのかということは勿論のこと、エンジントラブルで救助された筈なのに人民網日本語版では動力機関なしのヨットと紹介されていたり、1年以上前に世界一周航海のために大阪を出発しているのに、まだ、日本近海を航行したりしています。
 それで、一寸調べてみると、本人のブログを見つけました。
 
劉俊成“好友”号■球航海(■は王に不)
http://blog.sina.com.cn/liujuncheng2009sailing
 
 このブログには本人が書いた文章は無く、出港から遭難までの間に取り上げられた記事を載せているだけです。しかし、何があったのかはある程度知ることが出来ました。
 記事は主に中国語なので機械翻訳を用いました。そのため正確さに難がありますが、ブログの内容に補足を加え、まとめてみました。
 
◆ヨット
ヤマハ34EX
全長10.3m/全幅3.5m/喫水1.97m/船体重量4,830kg/バラスト1,600kg/セイル面積52.82
定員平水12名/沿岸10名/遠洋8名  
清水タンク190L/燃料タンク90L
エンジン・ヤンマー3GM・連続最大馬力24PS/機走速度7knotL

 

 1990年製の中古船を520万円で購入。通信機器は衛星電話だけの模様。船名の「好友」は「親友」という意味。
 
◆単独世界一周航海計画
中国丹東市→黄海→東シナ海→南シナ海→太平洋→パナマ運河→大西洋→南アフリカ(喜望峰)→インド洋→中国丹東市
 約3万6千海里、航海日数3年を予定。航海後は丹東市に「好友」号を寄贈。
 
◆劉俊成の経歴
 1954年に中国の寧省丹東市に生まれる。寧外国語専門学校(現在の大連外国語大学)日本語学科卒業。1972年に卒業すると、国家の貿易部門に配属される。後に商務代表として日本に派遣。1990年、友人と貿易会社を設立。2003年に船舶免許取得。
 大阪在住、妻子有り。妻は日本人、子供は北京在住。
 
◆動機
 鴨緑江で遊んでいた幼少の頃、「鴨緑江に沿って西へずっと歩き続けると元の地点に戻る」と言われたことが心に残っていて、後に地球が丸いためだと知る。以後、機会があれば、世界一周をしたいと胸に抱く。
 仕事が成功して資金が溜まると、子供の頃の思い出した。多忙の中、60歳に出発するために準備を進めていたが、糖尿病を患う。病気ために出港できなくなることを恐れ、予定より早く旅立つことを決心した。
 
◆経過 
●2009年08月08日
 世界一周航海のために大阪府の田尻港を出発し、中国に向かう。
 
●2009年09月04日
 福岡の小戸ヨットハーバーに滞在。自動操舵装置の改良をする。
●2009年10月26日
 出発地点の中国遼寧省丹東市では100人以上の楽団による出港式が行われ、市長を始め、多数の市民に見送られて、単独世界一周航海に出発。
 
●2009年10月29日
 エンジンが短時間しか起動しなくなる。原因はスクリューに魚網が巻き付いたこと。潜って、魚網を切り離そうとするが自力では無理だった。
●2009年11月**日
 強風により、前帆と主帆の2枚とも破損させる。予備の帆が1枚あったので、それに張り替える。
●2009年11月06日
 予備の帆も破れ、帆走も出来なくなり、漂流する。
●2009年11月08日
 遼寧省の遠洋漁業船65040号に発見され、山東省栄成市の石島港に曳航される。
●2009年11月**日
 帆のほか、船上のガードパイプとマストのボルトが損傷しているのが分かり、ガソリンパイプが詰まっていることも判明する。パイプ詰まりを直し、ダイバーがスクリューに巻き付いた魚網を切り離す。
●2009年11月14日頃
 栄成市を出発。エンジンで自走し、青島オリンピック・ヨットセンターに向かう。
●2009年11月15日頃
 青島オリンピック・ヨットセンターに到着。
●2009年11月**日
 米国から帆の原材料を取り寄せ、前帆と主帆を2枚ずつ作らせる。マストのボルトも取り替える。
●2009年11月25日
 青島オリンピック・ヨットセンターを出港。
●2009年11月**日
 衛星電話が故障し、取り替えたボルトの不具合でマストに問題発生。
●2009年12月01日
 韓国済州島に到着。マストを応急修理する。
●2009年12月03日
 済州島を出発。
●2009年12月11日
 福岡の小戸ヨットハーバーに到着。スタッフに「この航海も普通だったら、ここで止めてもいいんですけど、大出港式が行なわれて、止まれなくなりました」と話す。
●2009年12月12日
 松山に向け、小戸ヨットハーバーを出港。
●2009年12月**日
 航行灯が壊れる。松山あたりでエンジンに不調をきたし、操縦困難になる。
●2009年12月17日
 未明に姫路に到着するも、暗くて座礁させる。船舶修理会社を呼んで、引っ張り出し、港に接岸させる。
●2009年12月18日
 大阪の自宅に戻る。
●2010年**月**日
 座礁により船が破損したため、再び中古船を購入するつもりでいたが、船舶修理会社の「徹底的に修繕した方が安全」との助言を受け入れ、ヨットを修理に出す。世界一周航海を継続する準備も開始し、改めて航海の知識を学ぶ。
●2010年10月21日
 姫路市木場ヨットセンターを出港し、世界一周航海を再開。
●2010年10月22日
 和歌山の港を出発。
●2010年10月30日
 八丈島南方で台風に遭遇。航行不能になり、衛星電話で友人に連絡。友人が海保に救助申請。
●2010年10月31日
 海保の巡視船が八丈島南方約150キロの海上で発見、救助。
 
●2012年4月16日
 マスト損傷の弁償代760万円を求め提訴。

 

 

 丹東市から姫路市までの航海の間に数々のトラブルを起こし、座礁までさせ、再出発したら台風に対処できず遭難。海が穏やかな場合は操船できるのかもしれませんが、天候が荒れるとお手上げになるようです。外洋を航海するには明らかに技術不足で準備不足です。それなのに何故世界一周をしようとしたのでしょうか。子供の頃の夢が世界一周だったというなら、豪華客船で世界一周クルージングでもしたらよかったのです。
 動機を子供の頃の夢としていますが、後付けの理由なのではないでしょうか。仕事が成功し、金銭欲も満たされたため、名誉欲が出てきたというのが本当の理由では。だから、中国人が成し遂げていないヨットによる世界一周を安易に実行しようとしたのではないでしょうか。名誉欲が満たされるのならば、ヨットでなくともよかったのでしょうが、見栄で始めたヨットに縁があったため、ヨットによる世界一周を思いついただけだと思います。そうでなければ、海を舐め過ぎた態度が理解できません。
 
 丹東市から福岡までの航海で劉俊成氏も海を舐め過ぎていたことを自覚したのでしょう。福岡で「止めたくとも、事が大きくなって止められない」という意味のことを語っています。命が危険にさらされ、考えが安易だったと自覚したにも拘わらず、それでも1年あまりで再出発したのは中国人特有の面子を保つということに拘ったためでしょうか。
 しかし、八丈島沖で遭難し、流石に世界一周は無理だと悟ったことと思います。再々出発しても、また遭難するのは本人も容易に想像したことでしょう。それは分かってはいても、中国の隣国の日本からも抜け出せずに中止したのでは面子が立ちません。故郷の人々から盛大に見送られ、ハワイミャンマーインドネシアなどの華人メディアでも報道されているのですから、尚更です。そこで、中止の理由に考えたのが日本政府を訴えることだったのではないでしょうか。「日本政府相手に戦うことに時間を費やさなければならなくなったため、やむなく世界一周は中止せざる得なくなった」と言い訳をすれば面子は保てると考えたと理解したら、勝ち目の無い裁判を始めたのも納得できます。
 
 それにしても、520万円で購入した中古船の損傷に対して760万円の損害賠償を求めるなんて、どこまで厚顔なのでしょうか。

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コメント


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No title

 ヤッパリ・・・・。

 ワタシも全く同じ事を想像していました。
 
 海上保安庁こそ災難に巻き込まれたのです。
 
 ちなみに弁護士は弁護料さへもらえれば、どんな裁判でも引き受けるようです。 今は都市では弁護士が多すぎて、仕事を探すのに苦労しているようですから。
 

よもぎねこ♪ | URL | 2012-04-23(Mon)07:41 [編集]


No title

To よもぎねこ♪さん
> ちなみに弁護士は弁護料さへもらえれば、どんな裁判でも引き受けるようです。 今は都市では弁護士が多すぎて、仕事を探すのに苦労しているようですから。
 
無謀な訴訟を相談された場合、普通、弁護士は諌めるものですが、引き受けたのは食い詰め弁護士なのか、反日弁護士なのか。
こんな人に関わるとロクな事がないのに。

ボルト | URL | 2012-04-23(Mon)22:28 [編集]


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