六丈記2

備忘録のようなもの

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韓国海洋警察官殺傷事件、韓国に批判する資格は無い

 昨年の12月18日に違法操業の取締り中の韓国海洋警察官を中国漁民が凶器で暴行し、更に韓国の警備艇に体当たりして逃走を謀ったが、転覆して中国漁民が1名死亡、1名行方不明になった事件があった。(当ブログの2010/12/20「黄海衝突事件の場所」及び2010/12/22「黄海衝突事件における中国の対応」を参照)
 それから約一年が過ぎ、朝鮮日報に中国漁船の違法操業を非難するコラム^1^2が掲載されて間も無く、今度は韓国海洋警察官が殺傷される事件が起きた。中国漁民により違法操業取締り中の警察官が死亡したのは2008年9月にパク・ギョンジョ警査が溺死して以来、2例目だ。
 
 朝鮮日報による今回の事件のあらましは次の通り。^3^4
 12日早朝、韓国の警備艦が小青島沖87キロの海上で違法操業中の中国漁船「魯文漁15001号」など2隻を発見。停船に応じないため、海洋警察の隊員が高速ゴムボートで拿捕に向かった。
 隊員が中国漁船に乗り込もうとするが、中国漁民は手おのや鉄パイプなどの武器で抵抗。仲間の中国漁船も魯文漁15001号に船体をぶつけて支援した。
 隊員は閃光爆音弾を使用し、漁船を制圧。操舵室で抵抗する船長を逮捕するため、ドアを壊し、閃光爆音弾を発射して侵入したところ、中国人船長にイ・チョンホ警長が左脇腹部を刺され、イ・ナクフン巡警も負傷した。イ警長はヘリで搬送されるも、病院到着前に死亡した。
 当初、割れたガラス片で刺されたという報道が流れたが、ナイフだった可能性があるようだ。

 

 事件直後、中国外務省は謝罪の言葉を避けたが、翌日に遺憾の意を表明した。韓国の当局は2人を殺傷した船長ら9人について殺人容疑などで逮捕状する方針。


 韓国社会は中国漁民の行為に憤慨し、世論が沸騰しているようだが、韓国中国を批判する資格は無い。韓国漁船も海上保安庁職員に対して同様のことをしているではないか。^7
 2005年6月の「502シンプン」号立入検査忌避逃走事件では、対馬沖で違法操業していた韓国漁船「502シンプン」が臨検のために乗り込んだ海保隊員を人質に取ったまま韓国EEZに逃走し、韓国海洋警察の警備艇が海保の巡視艇の追跡の邪魔をして逃走を助けたではないか。それに加えて、韓国政府は「日本政府は、シンプン号がまだ韓国領海に入っていないため、韓日漁業協定に基づき、問題の船舶を自国に曳航して取り調べると主張している。しかし、これは決して受け入れることができない、というのが政府の判断」と述べ、船長の引渡しを拒んだ上、駐韓日本大使館員を呼び付け、「海上での対立をやめて円満に解決しよう」と言ってきた。
 これに習い、韓国は殺人容疑を不問に付し、中国人船長の身柄を中国に即刻引渡し、「対立をやめて円満に解決しよう」と表明すればよいではないか。そうでなければ対応に一貫性を欠き、不公正の誹りは免れない。
 
 韓国は他国を批判する前に自国の行為を反省しろ。

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^1:<朝鮮日報コラム>「盗っ人たけだけしい中国」~無原則がもたらす韓国の低姿勢外交
 韓中間で外交的対立が発生すると、両国政府の態度は対照的だ。中国は威嚇するような語調で自国の利益と国民の保護を要求し、圧力を加えるのに対し、韓国は正当な権利すらきちんと主張できないまま、それ以上大きな対立に発展するのを防ぐことにばかり気を使う。2000年の「ニンニク紛争」(中国産ニンニクの輸入急増に伴い、韓国側がセーフガードを発動したところ、中国側が報復措置を取り、貿易紛争に発展した騒動)の時もそうだった。また最近では、西海(黄海)で違法操業中の中国漁船をめぐる対応も同様だった。
 木浦海洋警察署が全羅南道新安郡可居島の近海で、韓国排他的経済水域EEZ)内で許可なく違法操業していた中国漁船3隻を拿捕(だほ)したことが、10月23日に分かった。すると中国政府は24日、姜瑜・外務省報道官を通じ「われわれは、韓国側が“文明的な法の執行(文明執法)”を行わなければならず、法の執行過程で暴力を避け、中国国民の安全と合法的権益を確実に保障することを要求する」との立場を発表した。
 姜報道官の主張は「盗っ人たけだけしい」と言わざるを得ない。自国の漁民たちが韓国EEZを侵犯し、スコップや棒などの凶器を振り回して違法行為に及んだ点には一切言及せず、これを鎮圧するためやむを得ず実力行使した韓国海洋警察の行動ばかり問題視しているからだ。中国は、2008年に海洋警察のパク・キョンジョ警衛(警部に相当)が、中国漁民の振り回した凶器の犠牲になったという事実にも触れていない。しかも中国は、外交的に用いてはならない用語まで使用し、韓国をないがしろにした。「文明的な法執行をせよ」という言い方は「野蛮な暴力を行使するな」という意味で、これは韓国の正当な法執行を「野蛮な行為」に格下げした表現だ-というのが中国に詳しい専門家らの指摘だ。事件の流れを考えれば、中国韓国に「文明的な法執行」を要求するのではなく、まずは自国の漁民たちに「文明的な法順守」を求めるべきだ。
 このように、中国の語調がますます荒っぽくなっているのは、韓国政府が原則に基づいて堂々と対応できないからだ。韓国の外交通商部(省に相当)に最低限のプライドがあるなら「中国は責任ある当事国として事件の真相を客観的かつ公正に判断し、自国民に正確に伝えるとともに、再発を防止し、両国民の間に誤解に伴う不必要な感情悪化を防ぐ義務がある」くらいの立場は発表すべきだった。また、必要なら海洋警察と協力し、取り締まりの過程を撮影した映像や押収した凶器などを中国の記者に公開し、中国メディアやインターネットユーザーが余計なことを言えないようにすべきだった。ところが11月1日の時点で、外交通商部はこの件に関していかなる措置も取っていない。中国が与えた侮辱を、侮辱とも分かっていないわけだ。
 韓国の海洋警察も、司法機関としての権威と原則を自ら放棄してしまった。木浦海洋警察署は、凶器を持って抵抗した中国漁民に対して特殊公務執行妨害罪を適用し、身柄を拘束すべきだったにもかかわらず、とんでもない理由で全員を釈放した。「船員たちの抵抗があったのは事実だが、迅速な作戦によりすぐに鎮圧されたため」という、理由らしからぬ理由だった。
 大国相手の外交で弱者が掲げるべきものは、普遍的価値や国際規範といった原則だけだ。これを放棄して相手の度量に期待した瞬間、弱者は強者の「餌食」に転落する。来年は、韓中修好20周年を迎える。両国間に真の「戦略的協力パートナー関係」を確立する道とは何か、考えなければならない時だ。
池海範(チ・へボム)記者
2011年12月2日掲載
http://blog.livedoor.jp/headline2ch/archives/53247514.html

^2:<朝鮮日報コラム>違法操業と戦った殉職者、大統領は厚遇を
 違法操業を行う中国漁船の取り締まり現場を近くから撮影した映像を見た。それは、城壁を挟んで繰り広げられる映画の中の攻城戦のようだった。船に乗り込む韓国の海洋警察官を、中国船の乗組員が凶器を振り回しながら阻む。角材ややりのようなものが登場し、おのとシャベルが交差する。ピストルがないだけで、ありとあらゆる殺傷武器が交差する、まさに戦場そのものだった。
 西海(黄海)では今、こうしたことが日常茶飯事として行われている。中国漁船の抵抗はますます激しさを増しているが、韓国の海洋警察の戦闘力はこれを制圧できるほどの力を備えていない。中国漁船の取り締まり中に負傷した海洋警察官は5年で実に27人に上り、死者も2人を数える。ここまで来ると「取り締まり」という行政用語が妙に生ぬるく感じられる。海洋警察の関係者は、毎日のように「戦場」に繰り出す心境だという。
 現在、韓国にこれ以上の大きな被害をもたらす戦線は、北朝鮮の奇襲以外にない。アフガニスタンイラクレバノンに派遣された軍部隊からも、死傷者は出なかった。ひいては北朝鮮でさえも白昼堂々と韓国を攻撃することはできない。中国漁船のこうした行動は、現実的に韓国の安全保障を脅かす最も深刻な問題となった。
 海洋警察は、人海戦術を展開する中国漁船に数で負けている。韓国の海域を侵犯し海洋警察によって拿捕(だほ)される中国漁船は、1日2隻にすぎない。摘発されない違法操業漁船は、いったいどのくらいになるのか推し量ることさえできない。今この瞬間にも、泰安の沖合には中国のワタリガニ漁船1000隻が至る所に出没している。それを目撃した海洋警察の幹部は、次のように比喩する。「京畿道くらいの広さの海をパトカー1台で守っているようなものだ」
 警備艇の絶対数が足りないことも問題だが、さらに大きな問題もある。3年前に新安の沖合で殉職した木浦海洋警察のパク・キョンジョ警衛(日本の警部に相当)に支払われた補償金は、わずか2億ウォン(現在のレートで約1360万円、以下同じ)にすぎなかった。これに対し、翌年、ソウル市竜山区の再開発地域で起きた爆発惨事で犠牲となった5人の住民には平均7億ウォン(約4760万円)の補償金が支払われた。竜山で犠牲となった住民の死をさげすむつもりは一切ない。しかし、国のために殉職した警備隊員がそれよりも少ない補償金しか受け取っていないという現実は、いささか問題だ。
朴正薫(パク・チョンフン)記事企画エディター
2011年12月7日掲載
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/12/07/2011120701614.html

^3:違法操業:海洋警察官、中国漁船乗組員に刺され死亡
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/12/12/2011121201712.html
^4:違法操業:海洋警察官刺殺、犯行当時の状況は?
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/12/13/2011121301000.html
^5:違法操業:韓国の取り締まり要請を渋る中国
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/12/13/2011121301008.html
^6:違法操業:海洋警察官殺害、中国大使館前で抗議集会開催へ
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/12/13/2011121301020.html
^7:領海侵犯する韓国密漁船団 VS 海上保安庁
http://www.youtube.com/watch?v=y6wfSffbNko
^8:海上保安レポート 2006年版  2. 我が国の海洋権益保全のために - 韓国
http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/books/report2006/tokushu/p038.html
^9:韓日海上警察が公海上で対立
http://japanese.joins.com/article/114/64114.html?sectcode=&servcode=

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