六丈記2

備忘録のようなもの

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中国漁船衝突事件、2回目の起訴相当議決

中国人船長強制起訴へ、尖閣沖衝突で検察審議決
 中国漁船衝突事件で、那覇検察審査会は21日、不起訴(起訴猶予)となった中国人船長(42)について、公務執行妨害罪などで起訴すべきだとする「起訴議決」をした。船長は那覇地裁が指定する弁護士により、強制起訴されるが、既に帰国している。起訴状の送達には中国政府の協力が必要なため、船長に送達される可能性は低く、裁判が開かれない公算が大きい。
 審査会が認定したのは、公務執行妨害罪のほか、外国人漁業規制法違反、建造物損壊罪。議決書によると、船長が漁船を海上保安庁の巡視船に衝突させたのは計画的ではなかったとする地検の判断について、「(現場を撮影した)動画を見る限り、故意に衝突させたことは明らかだ」と判断。
 さらに、同審査会が4月に公務執行妨害罪について、6月に外国人漁業規制法違反などについて、それぞれ「起訴相当」と議決した後も、「中国当局への情報提供や捜査共助を申し入れておらず、再捜査を尽くしたとは言えない」と指摘。「民意を表明し、市民の正義感情を反映させるため起訴すべきだ」とした。

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110722-OYS1T00156.htm
読売新聞より一部引用


尖閣衝突の中国人船長、強制起訴へ
~略~
 那覇地検の平光信隆・次席検事は「理解を得られず残念だが、必要な捜査は行った」と述べた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110721-OYT1T00759.htm
読売新聞より一部引用

 

「日本の司法手続き無効」船長強制起訴議決に中国
 中国外務省の馬朝旭報道官は22日、中国漁船衝突事件で、那覇検察審査会が21日に中国人船長を強制起訴すべきだと議決したことについて「中国公民に対する日本のいかなる司法手続きも不法で無効だ」との談話を発表した。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/diplomacy/519405/
一部引用

 

 

 4月18日に那覇検察審査会が1回目の起訴相当議決をした後、那覇地検は補充捜査をして「計画性なし」「再犯の恐れなし」「中国漁船による操業も激減している」との理油から、6月28日に再び不起訴<1>にしている。
 この不起訴を受けて、2回目の起訴相当議決がされた訳だ。これにより、指定弁護士によって起訴手続が行われることになった。

 

 起訴手続が開始されると、裁判所は被告人に対して起訴状の謄本を速やかに送達しなければならない<3>。2ヶ月以内に送達出来ない場合は公訴の提起が効力を失ったとされ、公訴棄却になる<4>。
 公訴棄却となったとしても、公訴棄却の理由とされた手続的瑕疵が除去されれば、再訴し直すことができる<9>そうなので、一事不再理の効力が発生せず、起訴状が送達出来れば刑事手続を進められそうだ。

 

 起訴状の送達は民事訴訟法が準用され、中国の管轄官庁又は駐中日本大使、公使若しくは領事に嘱託されるようだ<6>。
 中国政府は日本の司法手続きを認めていないため、中国の官庁が起訴状の送達を引き受けるはずも無い。ならば、日本の大使等が直接届ければよさそうだが、これについても相手国の同意が必要と民事訴訟法上は解釈されているようである。つまり、相手国の同意ない送達は日本の民事訴訟法では不適法とされてしまうのだ。
 ただし、民事訴訟法第110条<7>には第108条よっても送達をすることができないと認めるべき場合は公示送達できるようなので、
公示送達が可能かもしれない。
 公示送達されると裁判所の掲示板に掲示され、外国の場合なので6週間経過すると送達の効果が発生する。
 公示送達が成立しても、
中国人船長が自ら日本に入国すれば別だが、中国政府が船長の身柄を日本に引き渡すことは考えられないため、被告人不在で開廷出来ないだろう。結局、法廷が開かれないまま係属事件として存続することになるのではないか。

 

 裁判は期待できないが、指定弁護士による補充捜査の過程で隠されていた事実が明らかになる事を期待するだけだ。

 

※訂正
民事と刑事を途中で混同してしまい、公示送達に言及しましたが、刑事裁判では公示送達は認め

られていません。
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<1>:中国人船長再び不起訴 那覇地検

http://mainichi.jp/select/world/news/20110629k0000m040082000c.html
<2>:刑事訴訟法

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO131.html
<3>:刑事訴訟法 第二百七十一条
1 裁判所は、公訴の提起があつたときは、遅滞なく起訴状の謄本を被告人に送達しなければならない。
2 公訴の提起があつた日から二箇月以内に起訴状の謄本が送達されないときは、公訴の提起は、さかのぼつてその効力を失う。
<4>:刑事訴訟法 第三百三十九条
1 左の場合には、決定で公訴を棄却しなければならない。
 一  第二百七十一条第二項の規定により公訴の提起がその効力を失つたとき。
 二  起訴状に記載された事実が真実であつても、何らの罪となるべき事実を包含していないとき。
 三  公訴が取り消されたとき。
 四  被告人が死亡し、又は被告人たる法人が存続しなくなつたとき。
 五  第十条又は第十一条の規定により審判してはならないとき。
2 前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
<5>:民事訴訟法

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H08/H08HO109.html
<6>:民事訴訟法 第百八条
外国においてすべき送達は、裁判長がその国の管轄官庁又はその国に駐在する日本の大使、公使若しくは領事に嘱託してする。
<7>:民事訴訟法 第百十条
1 次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる。
 一 当事者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合
 二 第百七条第一項の規定により送達をすることができない場合
 三 外国においてすべき送達について、第百八条の規定によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合
 四 第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
2 前項の場合において、裁判所は、訴訟の遅滞を避けるため必要があると認めるときは、申立てがないときであっても、裁判所書記官に公示送達をすべきことを命ずることができる。
3 同一の当事者に対する二回目以降の公示送達は、職権でする。ただし、第一項第四号に掲げる場合は、この限りでない。
<8>:公示送達

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E7%A4%BA%E9%80%81%E9%81%94
<9>:一事不再理に関する一考察 5p

http://daigakuin.soka.ac.jp/assets/files/pdf/major/kiyou/19_houritsu2.pdf

 

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